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大東亜戦争という日本の衰勢をかけて、米国・英国などの大国を相手に国民すべてが戦い抜いた大きな戦争がありました。戦後68年目の今年、実際にあの戦争を体験された方は年々少なくなり、当時のお話を直接お聴きすることが日に日に難しくなって参りました。このままでは、日本という国家が世界を相手に戦った大きな戦争があったという事実さえも遠い過去のものとなってしまい、さらにその中にある真実が正しく伝わらなくなってしまうことも危惧しなければならなくなってきました。
私の祖母は「特攻の母」として広く知られ、大東亜戦争末期に陸軍特別攻撃隊の方々を見送り、戦後は慰霊にその生涯を捧げた、鳥濱トメです。
そのトメは、戦前・戦中・戦後の長きに渡り特攻隊員だけでなく、軍関係者や鹿児島県知覧町に訪れた多くのご遺族などからも、たくさんのお写真やご遺品などを譲り受けてきました。また、隊員の方々が足繁く通った軍指定食堂「富屋食堂」の女将でしたので、出撃前に隊員の方々と一緒に写した貴重な写真なども、祖母は亡くなるその日までとても大切にしていました。その写真や史料の一部は「知覧特攻平和会館」や「ホタル館・富屋食堂」などで見ることができます。
常々トメが言っておりました・・・「あの戦争を忘れてはいけない。」
「たった一つしかない命を散らしてでも、あの子たちは守りたいものがあったのよ。」
「散ってしまったあの子たちは、もう何も語ることができないの。」と・・・
そのような想いや言葉を、我々世代は受け止めることだけでなく、そのままの形でさらに次世代へ引き継ぐことが肝要と思っています。 それもまた、トメの願いでもあったからです。トメは戦後すぐに特攻基地の跡地に棒杭を立て「これが死んでいったあの子達のお墓だよ」と、ひとり、毎日手を合わせる日々が始まりました。これが、現在の「慰霊の町知覧」の出発点でもあります。
あの時代、個人で行う慰霊の難しさや度重なる苦労は、現在ではけして推し量ることはできません。それをやり通したトメの強さとその想いを正しい形で引き継ぎ、未来を紡ぐ若者たちへと繋いでいくことが鳥濱トメ顕彰会の大切な主旨となります。本会の主旨をご理解いただき、ご賛同いただける方がおられましたら、多くのご参加・ご協力をお願い申し上げたいと存じます。
薩摩おごじょ新宿店・店主